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任意整理で着手金一件1万は安すぎ?4種類の報酬体系を確認しよう




【質問者】

任意整理一件1万って安すぎですか?ちなみに川崎市にある司法書士です。4万や3万のとこもあるし悩んでます。安すぎも怖いですよね。

【回答者】

そういうところは、着手金は安いけど報酬が高いと思う。料金体系をしっかり確認してみては?

安いだけが重要ではない任意整理

確かに着手金が安い司法書士がいますが、任意整理を行う過程で過払い金の存在が確認されれば過払い金が戻って来るケースがあります。また、和解により借金返済総額の減額に成功する場合がるのでトータルでの報酬額を考えておかなければ高い金額となりかねません。任意整理を行い和解に成功すれば、基本的に将来金利はカットされることになりますが、グレーゾーン金利分にかかった過払い利息なども含めて交渉すると減額に応じる業者も多いです。その辺りで交渉に自信がある弁護士や司法書士であれば着手金を安くしても、取り返せるという見込みがあるために着手金を安くして報奨金を高めに設定することで採算が取れているわけです。

任意整理で弁護士や司法書士に支払う報酬は4種類

任意整理を行うことで利益を得るのは依頼者本人ですから、弁護士や司法書士が持つ法律知識と交渉力により将来支払う返済総額を圧縮して総返済額を減らすことが目的です。任意整理による債務整理では、総返済額から専門家に支払う報酬を引いた金額がプラスになった分だけ依頼者が得をする仕組みとなっています。このため、弁護士や司法書士へ支払う報酬体系を理解していなければ、場合により費用倒れとなりかねません。全ての報酬を必ずしも支払うとは限りませんが、少なくとも次の4つの報酬体系があって、弁護士や司法書士の考え方により料金設定をしていると考えて良いです。

①相談料

弁護士や司法書士に法律相談をする際には、30分5,000円を目安に相談料が発生します。資格取得のために初期投資を行って得られた専門知識は、あくまでも有料という考え方に基づくわけです。しかし、初回相談のみ30分無料としているケースや、そのまま契約に繋がった場合には相談料を受け取らないことにしている法律事務所が少なくありません。

②着手金

任意整理を行う際に1社ごとに払う費用です。任意整理は全ての債権者に対して交渉する必要は無く、任意整理を行いたい相手とのみ交渉すれば良いので着手金は1社単位となります。結果的に和解に至らなくても返金されることは無いという点に注意が必要です。弁護士事務所では着手金を受け取り、司法書士は着手金を受け取らずに成功報酬型を採用している所が少なくありません。目安となる金額は0円~4万円の範囲内。

③報奨金 任意整理が和解に至った場合に、1社ごとに支払う成功報酬が報奨金と呼ばれています。成功報酬の1つと考えられるので、和解に至らなかった場合には支払う必要がありません。報奨金の相場は1社につき2万円~4万円。

④減額報酬

任意整理により和解が成立した際には、従来の契約通りに支払い続けた場合の完済に至るまでに支払う総返済額と和解案に基づく総返済額の差額に対して減額報酬が発生します。減額出来た金額の10%~20%が相場となっているので、実力派弁護士は減額報酬で稼ぐ傾向があるわけです。

弁護士が着手金を請求する傾向が強い理由とは

任意整理は返済に困って利用する人が多いので、弁護士が着手金を貰わずに受任してその後相談者が音信不通になったり支払いが滞ったり、こういうケースを1度でも経験すると次からは着手金を必ず受け取り弁護士は防衛するようになります。司法書士は仕事の確保が優先となるので、広告費代わりと割り切って着手金を受け取らない事務所が少なくありません。

しかし、依頼者にとってみればトータルで安くなればいいわけですから、着手金の安さだけで判断するのは危険です。過払い金請求で戻ってくるお金がありながら成功報酬を35%など高く設定してお金を返さないようにする悪徳弁護士もいます。過去にこの例の弁護士は、実際に業務停止二年の懲戒処分されましたが地方で広告をバンバン打っているような所で被害に会うケースがあるので注意が必要です。

着手金・報奨金・減額報酬はトータルバランスで比較する

任意整理を依頼する際の相場は、1社につき着手金2万円以内かつ減額成功報酬は10%が相場となっています。値段だけではなく和解までのスケジュールが早い所に頼みたいですし、業者に折れないような粘り強い交渉をしてくれる所も理想です。値段だけではなくトータルで評判の良い弁護士さんに頼むのが一番です。

価格は相場の範囲内であって、交渉力が強い弁護士を探すことが任意整理を行う秘訣です。では、実際に弁護士に支払う報酬はどのようなパターンが理想となるのでしょうか。

①着手金0円で成功報酬型の場合

着手金が0円ならば、弁護士や司法書士は成功報酬のみが収入源となるので交渉力が強くなければそもそも完全成功報酬型にしていません。面談を行った際に押しが強いタイプならば、比較的交渉力が強いと考えられます。しかし、着手金0円のパターンが最も弁護士選びを行う際の目利きが必要なケースだと知っておかなければなりません。

成功報酬部分について、着手金が0円だからこそ報奨金と減額報酬の両方を支払うことになるので、報奨金と減額報酬が割高になっていないか確認しておく必要があります。報奨金2万円以内かつ減額報酬20%以内ならば相場の範囲内となっていますが、1社あたりの借入額が大きければ報奨金4万円かつ減額報酬0円ならお得です。成功報酬型の弁護士や司法書士は、和解してみないと成功報酬額が見通せないという面があるものの、すぐに着手してもらえる利点があります。

②着手金有り2万円以内の場合

1社あたりの着手金が2万円以内ならば、十分に相場の範囲内となっていますが、必ずチェックしなければならないポイントとしていつ着手してくれるのかという問題があります。なぜなら、着手金0円ならばすぐに着手してもらえますが、着手金有りの場合には後払い制度を採用している弁護士や司法書士以外は着手金支払いが完了するまでは任意整理交渉を行いません。

任意整理の対象となる借入数が多い場合には、着手金の確保を最優先としなければならないわけです。また、成功報酬については報奨金と減額報酬のどちらか一方のみ請求するケースが多いです。なぜなら、着手金を受け取った上に報奨金と減額報酬まで受け取ると、任意整理という性質上費用倒れとなるリスクが高くなるからです。

値段を比べるときは着手金と成功報酬などキチンと明示している弁護士・司法書士を選びましょう。



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