パチンコなどといったギャンブルに嵌ってしまい、多額の借金を抱えて抜け出せなくなってしまう方は非常に多いですよね。18歳以上であれば誰でも遊戯可能ですし、パチンコ店の数もATMの数も多いですし、ATMで借入手続を簡単に行う事も出来ますので辞めようと思っても誘惑につい負けてしまいます。 借金をしても、さらに儲けるためにパチンコやスロット、競馬や競輪、競艇、ロト6、ナンバーズなどに限界まで突っ込むような人もいます。裏カジノに通う方もいるかもしれません。
こうなってしまうと、もはや借金はギャンブルで返す、失ったお金をギャンブルで取り戻す考えしか持てなくなります。パチンコで勝っても、そのお金を借金返済には充てないんですよね、ですから借金は減ることがありません。そのような誘惑から抜け出すには、強制的に借金できない状況を作り出すことも大事です。
ギャンブルで作った借金であっても反省して生活を改めれば債務整理する方法がある
まず借金地獄から抜け出すことを考えなければならないのですが、弁護士に相談すると自己破産をすすめられるのでは?となかなか相談できないでいるケースも多いと聞きます。 パチンコなどによるギャンブルの借金は、基本的に自己破産が認められないと言われていますよね。浪費で借金を作った場合、免責不許可事由に該当するため免責許可を与える事が出来ないと定められているのですが、更正の余地がある場合は別で、浪費が原因の借金であっても自己破産の手続を行なう事は可能です。 (実際にはケースバイケースで自己破産で免責が下りる場合もあるそうなので詳しくは弁護士にお尋ねください)自己破産が認められない場合もあるとなるとパチンコの借金地獄はどうすればいいのかと頭を抱えてしまいますが、解決方法は他にもあります。
最初に考える債務整理方法は任意整理
パチンコにハマって借金を繰り返してしまい、借金地獄となってしまった場合は、任意整理による返済計画の立て直しをまず考えてみると良いでしょう。任意整理による借金の整理は、パチンコなどのギャンブルや浪費による債務でも全く問題ありません。 この先収入もあり、借金を返していきたいという方向けです。マイホームを失いたくないと考える方は最近は自己破産ではなく、任意整理や個人再生の債務整理を選択されるようです。 借金はある程度返せるが、利息までは無理だという人への措置で、払わなくても良い利息はカットされるので借金の返済も軽減されます。自己破産のように支払いそのものが免除されるわけではないのですが、今の返済金額では払っていけない方のための手続きとなります。弁護士を通して話し合いで解決するので、借金問題の示談と考えていいでしょう。
任意整理のメリットは、全ての借金について任意整理を行う必要は無く、返済可能な金額まで毎月の総返済額を減らすことが目的です。このため、保証人がいる債務や住宅ローンといった抵当権設定がある借金については何もいじらずにそのまま返済を続けられます。個人再生や自己破産では、偏頗弁済とならないように全ての債務を届け出た上で平等に返済しなければなりません。自己破産であっても少額管財事件ならば換価した資産を破産管財人により公平に分配するので偏頗弁済は認められません。任意整理は元金を基本的に減らせないというデメリットがあるものの、将来利息・経過利息・遅延損害金をカットしてもらえるからこそ、総返済額を減らせるわけです。
任意整理は債務調査から始まる
任意整理で弁護士や司法書士にお願いするとお金を貸した業者から過去の取り引きの履歴を取り寄せ、2010年以前からの借入があるならばグレーゾーン金利の疑いを考えて利息制限法で規定された形で引き直し計算を行います。もし、過払い金が発生している場合は借金を減らせますし、3年~5年の返済計画で将来の利息もカットできます。借入と返済を長期間繰り返しているならば、借金をパチンコでした理由の場合でも、弁護士費用を含めてもほとんどのケースで2,3割前後は債務が減少することになるでしょう。
パチンコで借金を増やしてしまった方は、滞納する前、滞納してしまってからでも早い段階で借金を整理することをおすすめします。弁護士事務所では債務整理については無料相談をしている所もありますので、迷うことなく利用すべきだと思います。 相談した際に、総額いくら掛かるのか確認するとともに、しっかり借金をパチンコが理由である旨を説明しておけば安心できます。
任意整理は最も秘密裏に債務整理する方法
家族や職場など周りには秘密のまま整理が出来ますので、借金を内緒にしていた方も、弁護士に依頼して知られないまま借金の整理が可能です。借りている業者との直接交渉となるので、素人が行うとどうしもうまくいかない部分も多く、やはり信頼の出来る法律事務所に依頼をするのがベストです。問題がこじれる前に事情を聞けたからこそ、解決できる例も多いのです。覚悟を持って、借金を整理することで、心機一転、新たな人生を歩みましょう。
任意整理で解決できないほどの借金額ならまずは自己破産を考えよう
パチンコで作った借金額があまりにも大きければ、任意整理で将来利息をカットしても毎月の返済額が大きくなりすぎます。借金そのものの返済が元金のみであっても厳しいなら、腹をくくって法的債務整理として自己破産を考える必要があります。パチンコを始めとするギャンブルが原因となる借金に対しては、破産法第252条により免責不許可事由に該当するので、自己破産は出来ても破産免責決定を受けられないと法律の条文上は定められているわけです。しかし、実際の自己破産手続きでは裁判官による裁量免責が認められているので、破産同時廃止事件にすることは難しいものの、少額管財事件という形で破産管財人による一定期間の家計チェックを行った上で破産免責を与えています。
自己破産手続きは破産免責決定を受けられなければ意味がないと言われがちですが、実は破産宣告を受けること自体が何より重要です。なぜなら、破産宣告を受けることにより債権者は債権額を事実上回収出来ないものとして特別損失計上出来るからです。損失計上を行った分は、該当年の収益を引き下げる会計処理を行えるので、税金が安くなります。帳簿上に債権がそのまま計上されていると、いつまでも不良債権化している含み損でありながら損失処理が出来ません。貸金業者にとっても返済不能に陥っているならば、破産免責決定の有無に関わらず自己破産申し立てをして欲しいと考えている業者すらあるわけです。債権者に対して渋々納得してもらうためにも、自己破産申し立てを行う際に借金理由となったパチンコを始めとするギャンブルを断つことを裁判官に対して宣言し、破産管財人による家計チェック時にもギャンブルに費やしていないことを証明すれば、破産免責決定を得られることとがあります。
自己破産が困難な事情があれば個人再生手続きを弁護士に依頼しよう
任意整理での返済が困難であり、自己破産申し立てをしても破産免責決定を受けられる見込みが無い状態ならば、借金理由を問わずに債務整理出来る方法として個人再生手続きが残されています。個人再生手続きには、小規模個人再生と給与所得者等再生という2種類がありますが、小規模個人再生を選ぶ人が多い理由として借金総額の最大1/5まで債務総額を圧縮出来るからです。圧縮された債務を3年間で均等返済出来れば、完済したものとして残りの最大4/5は返済免除をしてもらえます。
小規模個人再生は、債権者から消極的な賛成を債権額の過半数分得る必要があるので、最大の債権額を誇る債権者と揉めている場合には認められない可能性があります。このため、弁護士へ早期に依頼するほど小規模個人再生手続きは成功率が高くなるわけです。また、住宅ローン特別条項を適用させれば、持ち家の住宅ローン返済は今までどおり返済を続けても問題ありません。実務上では住宅ローンの返済期間を延ばして毎月の返済額を減らす工夫をすることで、個人再生が最後まで完遂出来るように工夫されています。
過半数額を持つ債権者からの消極的賛成を得られない見込みなら、個人再生計画案に対する債権者決議を必要としない給与所得者等再生手続きを選択可能です。弁護士に任せておけば、小規模個人再生の再生計画案が否決されそうになったらすぐに取下げて、給与所得者等再生手続へ切り替えます。最初から行わない理由として、債務の圧縮率が小規模個人再生ほど高くないからです。全ての債務整理方法に精通した弁護士へ初期段階から相談すれば、パチンコやギャンブルに対する依存症が原因なのか理由の判別が可能です。ギャンブル依存症が原因ならば、専門外来を併用することで裁判所に対して再生計画案の妥当性を示すことが出来るでしょう。