実際にFXで自己破産した私の「FXで自己破産はできるのか?」コラムです。 結論を言うとFXで自己破産は可能です、しかし免責は負債の内容によるというのが正直な意見です。
FXで一時的にせよ思わぬ大金を手にする人がいます
元々ギャンブル性が高いFXへの資金規制でレバレッジは25倍に制限されていましたがボラティリティは大きくなっています。 そこから破産へ転落する人のパターンは多額の「税金」が起因となる場合が多いです。従来のFX取引は雑所得ですから最大50%近く税金がかかります(国内業者に限り現在は分離課税で20%に統一されています)それを知らずに年内儲けてしまって多額の税金を発生させ翌年にスッカラカンになってしまうパターンです。
税金は儲かっている年の分が来年きますら、それで借金地獄に陥ることになります。FXは証拠金内での損失に限定されるのが普通でそれ以上の損失はあまり出ないことが多いですが、その資金をどこから捻出したのか?そこも重要です。FXの負けをFXで取り戻したい一心で借金までしてやるような人もいるのです。事業資金を使い資金がごっちゃになっている人も多いですね、ギャンブル中毒なのかもしれません。
自己破産に至る原因は様々ですが、こういったFXや株での多額の借金はギャンブル性が強く自己破産はできないと言われていました。ただ私もFXが一要因の自己破産でしたが問題なく自己破産や免責は受けられると思います。FXでも貿易会社など為替対策で売買することも多いので一概に趣味やギャンブルという決めつけは出来ないのだと思います。仮に自営業や会社経営をしている人の方がFXでの損失を会計上で大きく見せないようにすることが可能です。
会社員でFXだけで多額の借金を抱えたケースでは裁判官にもよりますが免責が下りないケースも多々あるようです。 FXの資金源が消費者金融などが主になる場合もあると思いますが、そうなると消費者金融の借金になるわけですからFX目的と断定されません。免責にならないケースは「意図的に損失を増やしてFXで博打をした」という印象を受ける場合だと考えられます。資金移動や損失隠しと間違えられるような行動は止めておいた方がいいでしょうね。
まとめるとFXで自己破産する場合は「事業を絡めてFXの損失を計上」「FXだけの場合は消費者金融である」この場合は通りやすい。免責にならない場合は「意図的に損失を増やしてFXで博打をした」などFX専用会社を興しているとか、損失がFXに集中している場合。FXだけではなく株や不動産にも投資したりしていれば投資性の損失であることは明確になるのですがね。以上あくまで個人の体験に基づく見識なので正確なジャッジについてはその市町村の裁判官に委ねられます。実際にFXの自己破産に厳しい裁判官は存在します。また不安な方は弁護士に個別ケースを相談することをおすすめします。
確実な免責が必要であれば弁護士事務所で可能性を相談してもらってください。借金の場合の相談は無料で出来ますし着手金も0にしてくれるところもあります。ネットで無料で相談に乗ってもらえる弁護士事務所や法務事務所を以下ご紹介します。 全国で対応してもらえるそうです。
FXの取引がなぜ免責不許可事由となってしまうのか
FXの取引は、現物取引とは異なり信用取引という意味合いが強いです。現物取引ならば、手持ちの資金以上の損失が出ませんが、信用取引を行ってしまうと場合により自己資金を超える損失が一瞬のうちに発生します。ハイリスク・ハイリターンな取引を行った結果として発生した損失に対して、契約に基づく金銭消費貸借契約を結んだ債権者に迷惑をかけてはならないことは誰の目にも明らかでしょう。このギャンブル性が高い取引を実現する方法が、レバレッジと呼ばれる証拠金取引です。1倍設定ならば現物取引と変わりませんが、最大の25倍取引を行うと10万円の証拠金で2,500万円分の為替取引が出来てしまうので、僅かな売買タイムラグにより預けた証拠金以上の利益が出ることがあれば、損失も同様に一気に生まれます。
裁判所がFXの取引を射幸感を煽るギャンブル性が高い投資目的の取引だと認定している以上、FXの取引が免責不許可事由とされてしまうことは認めた上で自己破産すべきか考える必要があります。確かに、株取引や商品先物取引で生まれた損失を自己破産で気軽に免責決定を出してしまえば、金融機関による金銭消費貸借契約が一段と審査基準を厳しくしなければなりません。FX取引も取引開始時点では、自らの貯蓄をFX会社に振り込んで始めるので、最初は誰でもプラスの状態から取引が始められます。いざ損失が出た時に、手持ちの貯蓄の範囲内で穴埋め出来る時点で止めておけば、そもそも自己破産しなければならないほど借金が膨れ上がることはありません。損失を取り戻さなければ・追証を納めなければ損失が確定してしまうという焦りから、借金をして投資を行ってしまうと既に冷静な判断に基づく取引とはならずにギャンブル性が高いと認定されてしまいます。
FXによる借金であっても自己破産を行うと良い場合とは
FXにより作ってしまった借金全てが、自己破産出来ないという状態に陥ると、一度投資に失敗した人は2度と這い上がれないことになってしまいます。そこで、FXが原因だった借金だとしても、毎月一定額の返済を頑張っていた実績と生活スタイルの改善次第では、自己破産を行ったことで借金返済から開放されることが少なくありません。自己破産は、裁判所に対して全ての債務状況を正確に調べ上げた上で債務額を確定させる意味合いがあると知っておく必要があります。
FXによる借金があったとしても、毎日しっかり会社員として勤務を続けている実績があり、安定した収入を得られている状況ならば自己破産を行うことで債務額を確定させる間に生活改善を行う様子を裁判所に評価してもらえるわけです。FXが原因で作ってしまった借金がある場合、免責不許可事由に該当するために同時廃止事件としての処理が行われることは多くありません。破産管財人を付けた上で、半年から1年程度毎月の家計状況を届け出た上で生活改善を行います。身の丈に合った生活を行えていることが証明出来れば、結果的に自己破産免責決定を受けられる可能性があるわけです。
裁判官の裁量免責を受けられるかどうかがポイント
破産法で定められた免責不許可事由は、該当していたら必ず免責決定を出してはならない規定ではなく、裁判官の判断により裁量免責を受けられる余地を残しています。裁量免責は、提出された書類のみを端的に見ただけでは判断出来ないので、破産管財人を付けて経過観察を行うことになるわけです。半年から1年程度、毎月家計状況を確認して無駄遣いを行っていない状況が分かれば、借金を作った原因が排除されたとして裁量免責を受けられる可能性があります。
FXにより作った借金であれば、FXを始めとする投資をキッパリ止めて給料のみで家計を毎月黒字化出来ていることが何より重要です。再度自己破産を行う余地が無いと判断出来る状況まで見極めることが出来れば、最終的に裁判官の裁量免責を受けることが出来るでしょう。